阿蘇地域は、年間1,850万人もの観光客が訪れる熊本県内随一の観光地となっている。また、阿蘇地域の特徴として、日帰り観光客が総入込み客の8割以上を占めており、九州の中央に位置する阿蘇は九州内の主要都市圏から手軽に往来できる観光地となっている。
阿蘇地域におけるこれまでの観光形態としては、観光施設・物産館等の施設利用や温泉めぐり、火山・草原景観の見学などが主流であり、有名観光地を巡る「通過型」の旅行形態であった。しかし、近年では、観光旅行客の趣味趣向の変化やエコツーリズムに対するニーズの高まりを受け、阿蘇地域においても「自然体験・農村(農業)体験・地元住民との交流」などの阿蘇の自然や歴史、生活文化等の地域資源の魅力にスポットを当てた観光旅行形態が増えている。
そこで、阿蘇地域では様々な団体がエコツーリズムや自然体験活動、集落散策等を推進しており、エコツアー等の観光入込み客数も年々増加していることから、自然観光資源の保全や環境に配慮したエコツーリズムの必要性が高まっているところである。
よって、益々多様化していく観光客のニーズへの対応と、各エコツーリズム推進団体が実施している各プログラム情報を一元化してお客様にわかりやすく「阿蘇エコツーリズム」を提供し、併せて広域的・一体的な情報発信機能の充実や受け入れ体制を整備するとともに、地域の活性化及び環境・景観の保全に寄与することを目的として、「阿蘇エコツーリズム協会」を設立する。